7月10日(水)
アクセサリー工房に向かい、コレクション用のアクセサリーを購入後、展示会用の作品をバイイングした。
オランジュリー美術館のモネの睡蓮の大作を鑑賞する。
いつ来ても圧巻である。
その色の美しさに改めて感動し、再びジヴェルニーの庭に舞い戻ったかのような気持ちになる。
モネは池の水面の一画を切り取るように描き、地平線や水平線、空などの従来の風景画に不可欠な要素を除いて、画面を創り出した。
モネの魂の感じたままの描写が時代を超えて、21世紀の私たちにも語りかけてくる。
新しい時代がすぐそこに訪れていますよ!・・と。
我に返った後、併設されている、ヴァルテール=ギョームコレクションのルノアール・ルソー・ローランサン・モジリアーニ・ピカソ・マチス・ドラン・スーティン・ユトリロの作品を見ることが出来た。
どれも素晴らしく、ギョーム氏の生きた時代のパリが蘇ってくる。
それまでの閉鎖的な古典的な画風の時代から、印象派やエコールドパリにつながる代表的な作品を通して、そこにも新しい時代への幕開けと進化のプロセスを見るかのようでもあった。
屋内の写実的な絵画から、戸外の光を描写した印象派の作品こそ、新しい潮流の徴(シルシ)に他ならないであろう。
さらに、20世紀のエコールドパリにつながる歩を見るにつけ、閉塞感あふれる現代に投げかれられているマグマの発露として印象派の果たした役割を大きい。